ステークホルダー・エンゲージメント
東京精密グループは、社会的責任を果たしながら事業価値と社会的価値を創出するためには、さまざまなステークホルダーの皆さまとの継続的で活発な双方向のコミュニケーションが重要だと考えています。ステークホルダーの皆さまとの真摯なコミュニケーションによって真のニーズと課題を共有することで、強固で深い信頼関係を構築し、共に成長していくことを目指しています。

マルチステークホルダー方針の制定
当社は、企業経営において、従業員、取引先、お客さま、地域社会、株主・投資家をはじめとする多様なステークホルダーの皆さまとWIN-WINの関係で、共に大きく成長していくことを目指しており、マルチステークホルダーとの適切な協働に取り組んでまいります。その上で、価値共創や生産性向上によって生み出された収益・成果について、マルチステークホルダーへの適切な分配を行うことが、従業員への還元や取引先への配慮が重要であることを踏まえ、取り組みを進めてまいります。
お客さま
東京精密の責任
製品品質(安定で信頼できる製品の提供)
サポート品質(迅速で細やかなサポートの提供)
納入品質(作業安全資格取得・トレーニング・多能工化)
環境配慮型製品の提供
お客さま情報の適切な管理
TES(東京精密技術標準)の周知・教育
製品情報の適切な提供
RoHS/REACH/POPsなどの環境法令対応
主なコミュニケーション手段
顧客満足度アンケートの実施(年1回)
営業担当部門/サービス担当部門による対応(随時)
展示会/イベント(年数回)
メトロロジー(計測)センター
(セミナー・講習、プライベートショーなど)(年数回)
トレーニングサービス、遠隔サポートなど
2024年度の主な実績
テーマ | 取り組み・体制 | 主な活動結果 |
顧客満足の向上 | アンケート調査 |
顧客満足度調査(1回/年) 「満足」の割合:94.8% |
グローバルなサポート体制 | 安定した部品供給体制 | 国内外17拠点、CE Stock Search System |
顧客トレーニング | 31社 延べ87日 | |
お客さまの未来をつくるサポート活動 | メトロロジー(計測)センター | 国内4拠点・海外9拠点 |
海外ショールーム | セミナー・講習会(Web含む) | |
ソリューション提供 | ||
受託測定 | ||
海外技術研修 |
従業員
東京精密の責任
人権の尊重と労働関連法令の遵守
安全な職場環境への取り組み
健康でいきいきと働ける職場づくり
働きやすく、長期的に活躍できる職場環境の実現
一人ひとりが成長できる機会の提供
主なコミュニケーション手段
労使交渉
内部通報制度
教育・セミナー・e-learning
上司と部下による定期面談
役員から従業員への期初メッセージ
社内報・イントラネットによる情報発信など
2024年度の主な実績
テーマ | 取り組み・体制 | 主な活動結果 |
人権の尊重 | 人権デュー・ディリジェンス | 国内外グループ会社29社 |
人権教育 | e-learning(ハラスメント):受講率100% | |
安心・安全な職場の確保 | 休業災害ゼロ | 休業災害:1件 |
技能・特別教育講習 | 延べ参加人数:300名 | |
こころとからだの健康 | 健康企業宣言 | 健康診断受診率:94.4% |
健康トピックスの動画配信 | ||
働きやすく、長期的に活躍できる職場環境の実現 | 長時間労働対策 | 年次有給休暇5日以上の取得率:100% |
女性活躍推進に関する行動計画 | 正社員採用者に占める女性割合:21.8% 正社員に占める女性割合:11.6% |
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一人ひとりが成長できる機会の提供 | 人財育成・開発 | 共通研修(主要テーマ):4,676.8時間 * 階層別研修(主要テーマ):9,991.4時間 * 新入社員サステナビリティ研修(85名) * |
* 対象範囲:(株)東京精密単体(正社員)
株主・投資家の皆さま
東京精密の責任
適時・適切かつ公平な会社情報開示
株主の権利・平等性の確保
中長期的な企業成長による収益の確保・適正な利益配分
主なコミュニケーション手段
株主総会(年1回)/株主通信(年2回)/個人投資家向け説明会(年1回)
決算説明会(年4回)/機関投資家・証券アナリストとの対話
レポート(有価証券報告書、統合報告書など)
ホームページ(IR情報、サステナビリティ、製品情報など)
2024年度の主な実績
テーマ | 取り組み・体制 | 主な活動結果 |
公正で適切な情報開示 | (第102期)定時株主総会実施回数 | 実施回数:1回 議決権行使率:80.1% |
機関投資家・アナリスト取材対応 | 実施回数:延べ992回 | |
海外投資家向けカンファレンス | 実施回数:8回 | |
個人投資家向け説明会 | 実施回数:1回(Web参加者:2,113名) | |
決算説明会・記者会見 | 実施回数:4回 |
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、株主を含む投資家との間で建設的な対話を促進するための体制整備・取り組みを行っています。投資家との対話を円滑に進めるため、2023年4月に社長直轄の経営支援室にIRチームを設置しました。本決算ならびに各四半期決算において、オンライン・電話または対面による説明会を実施している他、個別取材対応や個人投資家向け・海外投資家向けカンファレンスに参加しています。 また、海外投資家に公平な情報提供を行うため、開示情報は原則英訳し、和文開示情報と同時または速やかに英文Webサイトに掲載しています。株主との建設的な対話を通じて把握した意見などは適宜集約し、定期的に取締役会・経営執行会議などで報告する他、関係各部門へ適宜フィードバックしています。
IRディスクロージャーポリシー
2024年度は、半導体製造装置業界に対する注目度の高さ、特に生成AIを含むHPC(High Performance Computing)に関連した需要が注目され、当社と機関投資家・アナリストの皆さまと の対話の機会は増加しました 。当社はIRスピーカーの増員、面談調整の効率化などでこれに応えました。また、投資家の皆さま 共通の質問事項はあらかじめ開示資料や決算説明で補足し、証券会社主催の多数の機関投資家の皆さま が集まるグループミーティングへの参加回数を増やすなどして、建設的な対話の機会や質を強化しました 。
地域社会
東京精密の責任
地域企業への貢献活動
地域社会への貢献活動
周辺地域での災害時支援および備蓄
主なコミュニケーション手段
公益社団法人東京労働基準協会連合会
八王子労働基準協会支部への加盟
土浦市エコパートナー協定/活動報告の提出(年1回)
地域ボランティア(環境保全)活動
工場見学、就業体験
2024年度の主な実績
地域とのかかわり | 主な期待、価値 | コミュニティ・制度 | 主な活動結果 |
八王子市 | 地域企業との共生 | 公益社団法人東京労働基準協会連合会 八王子労働基準協会支部 |
同支部・総務広報部会所属 定期広報誌5回/年発行 |
火災防止運動 |
「八王子危険物安全協会」、 「八王子防火管理研究会」 |
安全対策の強化、火災防止運動 | |
環境保全活動 | 八王子市道路アドプト制度 | 「北八王子駅東側ロータリー」清掃3回、延べ82名の参加 | |
土浦市 | 環境保全活動 | エコパートナー協定 | エコパートナー事業計画書および実績報告書 |
中貫公園清掃50回、延べ100名の参加 | |||
古殿町 | 環境保全活動 | 工場近隣清掃活動 | 鮫川沿い清掃1回、16名の参加 |
地域の学校 | 学生支援 | 1Day仕事研究 | オンライン開催:9回、対面開催:3回 |
5Daysインターンシップ | 八王子工場:1回、土浦工場:1回 | ||
「SEMI FREAKS」未来COLLEGE | 合同説明会「未来COLLEGE@SEMICON2024」への参加 |
サプライヤーさま
東京精密の責任
公平・公正な取引
サプライチェーンにおける安全・人権・環境への配慮
CSR課題解決への支援
適切な情報提供
主なコミュニケーション手段
サステナビリティアセスメント(年1回)
調達活動を通じての対応(随時)
サプライヤーCSRガイドライン
サプライヤーWebシステム
サプライヤー説明会、CSRセミナー(年1回)
業者表彰(年1回)
2024年度の主な実績
テーマ | 取り組み・体制 | 主な活動結果 |
CSR調達の浸透 | サプライチェーンWG |
サプライヤー説明会(2024年7月・8月)、 CSRセミナー(2025年5月) |
CSR調査・診断 | サステナビリティアセスメント |
対象 :購入金額上位80%(121社) |
情報共有の強化 | サプライヤーWebシステム | ISO認証取得(品質・環境)状況調査依頼など |
メーカーの責任 | 従業員へのCSR研修 | e-learning(下請法):受講率100% |
業界団体への参加
一般社団法人 日本半導体製造装置協会
当社は、一般社団法人日本半導体製造装置協会(SEAJ)に加盟し、半導体製造装置などの保守サービス品質の向上とサービス担当者の事故ゼロを目指す安全・サポート部会のサービス専門委員会および安全教育専門委員会の活動に参加しています。
国際標準化機構
当社は、技術委員会において、幾何学的製品仕様(GPS)に関する規格を審議・制定するTC213に日本の代表委員として使命を受け、三次元座標測定機の規格、真円度測定機の規格、粗さ測定機/フィルタの規格、測定不確かさの規格のワーキンググループ(WG4,WG6,WG10,WG15,WG16)に参加しています。
中でもWG6において、真円度測定機の仕様規格審議、および粗さ測定機の校正規格の改正審議においてはそれぞれ国際会議のプロジェクトリーダーとして、日本提案の国際規格化を推進しており、2024年9月に真円度測定機の設計・計測特性の新国際規格-ISO5463:2024*を発行しました。
ISO/TC213
* ISO 5463:2024:製品の幾何特性仕様(GPS)-回転軸形状測定器-設計および計測特性
Geometrical product specifications(GPS) -- Rotary axis form-measuring instruments -- Design and metrological characteristics
公益社団法人 精密工学会
精密工学会は、精密工学に関する技術の健全な発達を促すために、各分野における専門技術者で組織し、重要な課題について継続的に調査研究することを目的としています。当社は、知的ナノ計測専門委員会*1と現物融合型エンジニアリング専門委員会*2に参加し、2022年度からは理事として活動を推進しています。また、春・秋に開催される学術講演会では機器展示の他、優秀な学生発表に対する企業表彰に参加しています。
*¹ 知的ナノ計測専門委員会
知的なデータ処理やトレーサビリティおよび標準化を含めた技術開発に関する専門委員会
*² 現物融合型エンジニアリング専門委員会
3次元形状スキャニング技術(産業用X線CTや3次元サーフェススキャナ)の現物情報をデジタル化し、その情報をデジタルエンジニアリングシステム(CAD、CAM、CAE)で活用することによる新しい設計・生産手法に関する専門委員会
精密工学会
日本精密測定機器工業会
日本精密測定機器工業会は、日本の精密測定機器産業の振興を目的に、測定をはじめとする計測全般に関する総合展示会の開催、技術および品質の向上に資する標準化の推進、他団体との連携による講習会の開催などを行っており、2020年度より当社代表取締役会長の吉田均が当工業会の会長に就任しています。
世界4大工作機械見本市の1つである日本国際工作機械見本市(JIMTOF)は、2024年11月に開催され、その中の当工業会主催の「精密測定機器 活用セミナー」には、多くの方にご参加いただきました。
日本精密測定機器工業会
各課題への取り組み


